富田林の錦織地区の民話に伴う錦部柿について
2024年11月25日 | 館外活動 富田林には数多くの民話が存在します。錦織地区で『人丸柿』といった民話、概要は「和歌の上手な人丸様が一人で住んでおられ、村の人が柿をお土産に子供達を連れて和歌を習いに行くといった民話です。」聖音寺に「人丸塚」が有り、時代的に理解しにくいところがあるが、人丸様が柿本人麻呂とすれば時代は飛鳥時代になります。村の人が子供達を連れて和歌を習いにいくくだりは江戸後期にみえます。錦織の歴史と文化が書かれている「つむぐ第3号」によると、江戸前期(1645頃)に書かれた『毛吹草』(けぶきぐさ)という書物の中で河内の名産品のひとつ「錦部柿」(にしごりかき)について紹介されています。渋柿で柿しぶを取ったり、干し柿にして食べたようです。昔は錦織のあちこちに生えていましたが、いま錦織で特定できる「錦部柿」は確認できないようでした。そこで、「つむぐ」のメンバーのみなさんが現在特定されている河内長野市天見の「錦部柿」の枝を所有者の許可を得て採取し、大阪府立環境農林水産総合研究所で接ぎ木して増やそうとしました。1回目は失敗したものの、2回目は成功して。2018年3月には錦部小学校と錦部幼稚園に復活した錦部柿の植樹を行ったことが「つむぐ第3号」に記されています。また、2019年2月に錦織公園にも植樹されておます。なお、2024年11月、現存の『錦部柿』の写真をここに了解を頂き撮影いたしましたので紹介致します。 2024.11.20・22 撮影 案内板には2018年3月9日贈呈 今年はたくさんの柿の実がなっていました。甘柿のように見えるが渋柿だそうです。 錦部小学校校内プール横(東側)2024年11月22日 撮影 錦部幼稚園 園内のビオトープの横。すでに吊るし柿にされています。 2024年11月20日 撮影 錦織公園の「河内の里」の案内板には2019年2月吉日贈呈。 案内版では、なでか1年違いで柿の実がなっていない。 錦織公園の「河内の里」の南側の丘の上 2024年11月22日 撮影 最後まで見ていただきありがとうございました。 2024.11.26 kusu