国蝶オオムラサキの成虫を奥の谷で放蝶 2025.06

 

国蝶オオムラサキの成虫を奥の谷で放蝶 2025.06

2025年06月25日 | ちょう(蝶)

「オオムラサキ」は日本の代表される美しい蝶として親しまれている。日本昆虫学会が1957年に国蝶に指定されている美しいタテハチョウ科の一種で寿命は約1年です。オスは特に鮮やかな紫色に輝く翅を持ち、メスは黒っぽい色をしています。大きさはオス11~13㎝、メス13~15㎝になる大型の蝶で日本では北海道から九州まで広く分布、幼虫はエノキの葉を食べ、成虫は花には集まらずクヌギやコナラの樹液や腐った果実、動物の糞などを餌にします。環境省のレッドデータブックで(準絶滅危惧種)に指定されております。
蝶オオムラサキの成虫を直接見ることはなかなか難しいが、富田林の自然を守る会会員の藤田久男氏が昨年末奥の谷のエノキの根元の落葉からオオムラサキの幼虫を採集して、ご自宅で越冬養殖され本年も幼虫から蛹、蛹から羽化した成虫を6月奥の谷で放蝶されました。その状況の一部を紹介いたします。                      2024.12.23・2025.06.21・2025.06.25  撮影 

 

2024年12月23日 奥の谷のエノキの根元の落葉の裏で越冬しようとする、オオムラサキの幼虫とゴマダラチョウの幼虫。

幼虫の背中に4対の突起物が有るオオムラサキ。幼虫の背中に3対の突起物が有るゴマダラチョウ。

「オオムラサキ」

・夏エノキの葉っぱに産み付けられた卵は約6~10日で孵化して、幼虫になる。卵は直径1㎜位、卵の上に精孔という穴があり、メスが産卵する時に精子がこの穴から入る。殻は固いキチン質からなり、空気は通りやすく、水は通りにくい。

・孵化したばかりの幼虫(1齢幼虫)は卵の殻をほとんど食べてから、散っていきエノキの葉を食べる、はじめは葉の真ん中に穴をあけるように食べる。

・約一週間ご一回目の脱皮(2歳幼虫)が始まり、頭に二本の角が出て、背中には4対の突起物が出てくる。この頃アリ等に食べられたり、脱皮中に死んだり数が激減する。

・20日間位、2回目の脱皮(3歳幼虫)・40日間位、3回目の脱皮(4歳幼虫)幼虫も枯葉の色に変色。越冬する。エノキの葉が芽吹き始める4月中旬頃4歳幼虫は活動を再開しエノキの葉を食べ、・20日間位で脱皮(5歳幼虫、)

・2週間位で脱皮(6歳幼虫)十分に成長した6歳幼虫はエノキの葉裏でサナギになる。

・25日間位、6月中旬頃から羽化が始まる。(前蛹) ・2日後位、脱皮。

・一年の内、夏の間のわずかな期間に、成虫は交尾と産卵を行い、次の世代へと命を繋ぐのです。

2025年06月21日 1回目の放蝶。

2025年6月25日  2回目の放蝶。

 

 

2025年6月25日 奥の谷の小屋前広場に「アオスジアゲハ」の出迎え

長文最後まで見て頂きありがとうございました。         2025.06.26  kusu


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